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概要 |
人口 |
410万人 |
人口構成 |
農業 |
6% |
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工業 |
23% |
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サービス業 |
71% |
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歯科医師総数 |
4055名 |
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開業歯科医 |
2390名 |
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病院勤務 |
25名 |
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大学勤務 |
210名 |
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公共歯科医療機関 |
1350名 |
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その他 |
80名 |
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オスロ大学歯学部は1928年に設立されました。オスロ大学歯学部の学生定員は65名で入学の競争率は極めて高く、歯学部学生は特に数学、物理学、化学、英語の高い学力が要求されています。
歯学部教育は5年間で最初の1年半は医学部と協力して基礎医学科目が教育されます。歯科の専門教育は2年生後半から始まり、歯科と口腔の健康に関する知識が系統的に教育されます。最終試験に合格するとNorwegian Health Authoritiesから歯科医師として働くことを認められます。歯学教育は部分的にPBLが導入されており好評だと言われています。
オスロ大学歯学部の新しい歯学教育カリキュラムは1996年の秋につくられました。
・小人数のグループでのPBL教育での学生を活性化する教育
・学問分野ではなくテーマに元ずく統合された教育
・学生自身が大きな責任をもつ教育
・早期からの臨床実習
・医学部学生との協同実習
半年を1学期として5年間で10学期があります。
歯学部1年生
第一学期:ヒトの生物学、患者と治療者の関係、社会・公衆衛生
第二学期:細胞生物学
第一第二学期中に歯科診療所と老人歯科研究所を訪問し、患者にインタビューしたり、レントゲン写真をとったりしなければならない。
歯学部2年生
第三学期:シグナルシステム、酸塩基、循環と呼吸、血液・微生物・免疫
第四学期:消化と栄養、筋・骨格系、中枢神経系、診療の訓練
第三第四学期では学生は医学部学生とともに病院を訪問する。
歯学部3年生
第五学期:口腔の生態系、口腔病1:プラークと歯肉炎。臨床実習開始。
第六学期:口腔病2:口腔生態系、疼痛。
歯学部4年生
第七学期:口腔病3:組織反応。
医学部学生と病院で耳鼻科の実習を受ける。
ダミーでの臨床手技研鑽を行う。
第八学期:口腔リハビリテーション1:成人。筆記試験。
歯学部5年生
第九学期:口腔リハビルテーション2:子供と若者、地域歯科学
第十学期:統合した口腔リハビリテーション。専門医による治療。
病院や各地の地域公的歯科診療所の訪問。最終筆記試験。
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Problemーbased learning (PBL)はどういうものかというと、これまでの教育は講義で教えてきたが学生たちは受け身であって、こちらが教えたことを受け止めていない。PBLは学生たちに考えさせるシステムでこちらは何も教えない。学生たちに毎週月曜日にテーマを与える。学生たちは一週間かかってその答えをさがす。本で調べてもいいし、インターネットで調べてもいい。どんな手段を使ってもいいんだが、自分たちで答えをみつける努力をして、問題解決までの過程を学ぶことが目的となる。つまり「Teaching」から「Learning」の変化だ。
学生たちにある老人の口腔を診察させる。その粘膜の構造は若い人たちとはどのように異なっているのか、この患者に白色粘膜病変があれば、それはどういうものなのか、そういうことを考えさせ、それを通じて老化とはどういうことなのかということを教えている。
学生たちはグループだから、そのグループに優秀な人間がいるとその彼がすべてやってしまうかもしれない。それを防ぐためにグループの再編をしている。PBLを導入してよかったと思う。学生たちは問題に直面した時にどのようにして、その問題を解決していけばいいのかという過程・手段を身に付けていく。これは歯科医として働きだした時に大きな、わからないことに直面して自分で解決していく能力を身に付けていく。
PBLではすべてを教える必要はない。これは講義は原則として行わない。ヨーロッパでPBLを一番よくやっているのはマルメ大学だと思う。ノルウエーには英語の資料はないが、きっとマルメに行けば英語の資料もあるだろう。
臨床実習は第二学年から始めている。学生が治療した場合には歯科医師が治療した時よりも治療費が安くなるように設定されている。段階的にはじめていくが最終学年では一人の患者のすべての歯科的問題を診断しその治療を行っている。
この頃の学生たちは研究をしようとするものがいなくなった。多くの学生たちが考えていることは歯科医師として裕福な生活をすることだ。大学院で研究をして学位をとっても研究生活に留まらずに臨床だけをするようになる。これはノルウエーだけの問題ではなく日本でもそういう傾向があるのだろう。
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